04/10/02「贈り物」
本日の登場人物
ガイ君(new
face!) + 赤ちゃんにゃんズ
昨夜はキジ猫キョウコちゃんと、彼女が最近連れてくる子猫の捕獲に失敗した。
ずいぶん遅くまで粘って、子猫はほんとうに後少し、というところだったのに
駄目だった。
そのかわり、立派な体格をしていながら、
新しく現れた女ボスをはじめ、皆に蹴散らされている、
てんで弱虫ナイスガイこと「ガイ君」を保護し、
今日無事に去勢手術を終えることができた。
エイズ・白血病の検査もマイナスで、ワクチンも打てたし、
数日張りつめていた緊張が少しだけ緩む。
同じ場所で先に保護・手術した「白雪」(メスの成猫)は、
ガイ君のことを覚えているのか、しきりに呼びかけていた。
ガイ君は、意外にも白雪には無頓着で、
「撫でろ〜かまえ〜」と人間に盛大に催促する。
ケージ越しに触れただけで、ゴロゴロいってお腹を見せて可愛いったらない。
これからはますます磨きをかけて男っぷりを上げるはずだ。
ただでさえ、これだけハンサムなんだもの。
実は早くも里親候補さんの話がある。慎重に。でもちょっとワクワク。
頑張れ、ガイ君。


結局この2カ月ばかり、パトロールをかねて餌やりをついに始めることになり、
チェックポイント6カ所ほど、個体識別できた子たちは20数匹になる。
といっても、常時全員の姿を見ることができるわけではない。
そして、毎日のご飯の配達は、当然のことながらキツイでござる。
それでも、それぞれの待っている顔が思い浮かんでくるので、
どんなに遅くなっても、体調が悪くても、くたびれ果てて動けなくても、
やっぱり気になって出かけていく。
こうしたことを、何年にもわたって続けている人は
本当にすごい。
見なれない顔が女の子だと、ドキッとする。
話を聞いてみると、手術を済ませた子だったりして、心臓に悪い。
相変わらず餌やりさんには、なかなかコンタクトがとれないでいる。
最近は猫缶があっという間になくなるので、
四六時中、缶詰を買いに走っているような気がする。
好き嫌いの激しい子もいるので、試行錯誤の真っ最中、
少しでも品揃えのよい店を発掘しながら、猫缶の棚の前で
呆然と悩むのもまた楽し、である。
毎日が手探りで迷うことも多いけれど、自分で決めたことだから、
その点は清々しい気持ちでできるのが嬉しい。
たぶん答えは、私と、関わった猫たちとのあいだに必ずあるのだろう。
それを見つけて行動に移すのは、人間である私の責任だと思うから。
腹をくくったら、あとはとにかく進むだけ。

これが授乳していた3赤ちゃんです。
手前から「かん」(女の子)、「もん」(男の子)、「ひい」(男の子)。大きくなったよ。
一日、一日があっという間に飛んでいく。
気力だけでは、だんだん無茶がきかなくなる。
でも、私の状態は以前よりはるかにいい。
ずっと凪だった海に、心地よい風が出てきて、
大海原に漕ぎ出していく力が今はある。
なにしろ、こんなにかわいい家族が増えた。
それだけで幸せすぎる。
天からの贈り物を授かったとしか思えない。
3赤ちゃんの体重を毎日はかる。
喜びのぶんだけ、着実に重さが増えていくような気がする。
8月の朝、ハエのたかる段ボールの中で死にかけていた3匹。
ミルクを吐き、下痢と血便が止まらず、
かわるがわるぐったりとなるたび、病院に走った。
その3匹が全員、こんなに大きく育つなんて、
あのとき誰も、病院の先生でさえ思わなかった。
すくすくと伸びていく3つの個性。
来週はいよいよ初めてのワクチンだ。
3匹のなかで唯一女の子の「かん」ちゃん。いちばんの甘えん坊。
発見したときは目やにで目がつぶれ、まるで土偶のような顔でしたが、こんなに可愛くなりました。
おさるさん「かん」ちゃん。「抱っこして〜」とおねだり中。
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