●ひなびた日記/06年9月●


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9 日記

9月2日「スローライフと不思議ちゃん」 9月3日「リピ−ト・アフタ・ミィイ」
9月6日「ちょびと花火」  

06/09/06「ちょびと花火」

 本日の登場人物

  ちょび 


昔、「ハクション大魔王」というタツノコプロの傑作があって、
見たのはおそらく再放送だったのだろうし、
内容はもうほとんど覚えていないのだけれど、
ラストで、カンちゃんら子どもたちが、
泣きながら魔王を追いかけていく
最終回の切なさだけは、今も鮮烈に残っている。
あれが私の人生で初めて経験した
辛い別れだったんじゃないだろうか。

今年アクビちゃんメインで続編の放送が開始されたけど
特に興味もなく、未見。
しかしながら、やはりタツノコプロという響きは
一種の郷愁と畏敬の念をかきたてる。

どうしてこんなことを思い出したかといえば、
先日、アクビちゃんが大きくプリントされたTシャツを見かけて
思わず手にとってしまったから。

むろん、買いませんでしたけど。
Tシャツと本はすぐに増殖するから、
よほど厳しく吟味しなくてはいけない。

とかいって、以前見たドキュメンタリーフィルムの中で
ビョークが着ていた水色のムーミンのTシャツがめちゃ可愛く、
欲しくてずっと探していたりするのだけれど。
いやいや、だから買いませんてば。>自分

ま、そんなつまんない枕などどうでもよくて、
わが家の可愛いアクビちゃんは、ちょび。

別にちょびだけ年がら年中、
ひとりアクビをしているわけではないのだけれど、
とにかく、ちょびの写真は子猫のときから
アクビをしているものが、なぜだか多い。

 

ちょびが犬みたいに私の足下で眠るとき、
私はたぶん一番落ち着く。
もちろん、ほかの子たちだって、
安らぎや温もりや夢や勇気や時には翼と、
たくさんのものを与え支えてくれるけど、
ちょびの贈り物はまた特別なものだ。

彼女のまっすぐで何かどっしりとした内面が、
私に及ぼす影響は、おそらくとても大きい。
それは、ちょびの意思がそうしているのではなくて、
ちょびは、ただ自然にそこに在るだけなのだが。

 

この夏、私はちょびと花火を見た。

花火は三度の飯より好きなのに、人混みが苦手で体力もない私は、
はるばる出かけても、場所を確保し、
やっとの思いで焼そばなんかを手にした時点で力尽きる。
せっかく花火が始まっても、暑くて疲れて、
もうぐだぐだで花火を見物するどころではない。

だから今年の花火はよかった。
わが家の窓からは、ちょうどいい具合に花火が見える。
冷房の効いた涼しい部屋から、甘いお酒なんか片手に
心ゆくまで夜空を眺めた。

かなり大きな音がするので、猫たちはもっと怖がるかと思ったのに、
何匹かが一瞬、なんだなんだ?といったそぶりを見せたものの
すぐ、なーんだという顔をして、後はほとんど興味なし。
雷が怖いあおぞらさえ、一向に平気でぐうぐう寝ていた。

  この本棚の上がお気に入り。

どうして人はこんなに花火に惹かれるんだろう。
腹の底に響く打ち上げる際の大きな音は、
始まりの合図の太鼓のように心を鼓舞する。
わずかな間があって、闇の中に光の筋が立ち上る。
ぱあっと大輪がいくつも咲いて、
すーっと流れ落ち、闇に呑まれる。
あの胸のすくような完璧な間合い。
そして最後に必ず、
胸がぎゅっとしめつけられる。

陽が落ちて涼しくなるのを待ちわびて、
あおぞらの散歩に出かけたら、
住人たちがよく見える場所に陣取って、
夕涼みをしながら花火を待っている
華やいだ雰囲気も夏らしかった。
いつもは生意気な隣のでぶちん太郎な少年まで、
「花火だよ!もうすぐ花火だよ!」と、
子どもらしくはしゃぎながら私の脇をすり抜けていくのが、
意外と可愛く微笑ましい。

 
 ほんとはこの上にも溢れた本を並べていたのに、
 ちょびったら、はじめ本の上でさんざん爪をといで、
 あげく片っ端から
本を落として自分の寝場所にしてしまった…


  「ニャンか文句ある?」


「いい夏だなあ」としみじみ思いながら、
明るい夜空を眺めていると、
静かにちょびがやってきて、
伏せのような前脚を平行にそろえて伸ばす
いつものポーズで窓際を占めた。

後ろでは皆がのんびり、毛づくろいしたり、しあったり、
眠ったり、起き出したり、食いしん坊さんはご飯を食べたり、
涙の出るほど平和な風景。
ユキだけがいない寂しさ。

空の花火と、静かな部屋と、
虹のように不思議な色合いに光る瞳で
ちょびは、かわりばんこに眺めていた。
そんなちょびに、えもいわれぬ思いが込み上げた。

どこまでも、一緒に行こう。
『銀河鉄道の夜』のジョバンニの台詞に、
確かそんなのがあったなあと思った
過ぎてゆくこの夏の忘れられない一幕。

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06/09/03「リピート・アフタ・ミィイ」

 本日の登場人物

  フリット あおぞら 


近所にヤンママが住んでいるとわかったのが今日。
そのやりとりの声は、家の中にいても
しょっちゅう聞こえてきたのだけれど、
てっきり兄弟喧嘩だと思っていた。
幼稚園か小学校低学年くらいの男の子がいる家だ。
で、今日ついにブチ切れたヤンママが、
「ざっけんなよ!ママの言うことがきけねーのか!」
と怒鳴ったので、「あー、ママだったのか」と了承した次第。

ヤンママ好きな私は、ほっこり嬉しくなって、
さっそく一家の面々を呼び集める。

「はーい、みんな〜!リピート・アフタ・ミィイ。
ザッケンジャアネェヨォ。・・・はい!!」
とやってみたのだが、みな一様に、
「にゃ?」と不思議そうな顔。

「ほらほら〜いくよ!リピート・アフタ・ミィイ。
ザッケンジャアネェヨォ。・・・はい!!」
しかし、誰も乗ってくれない。
と、その時。
「ザッ・ケン・ジャ・ニャッ!!」

えええー誰〜?
見ればフリット君ではないか。
フリット君、横でひとりご飯を食べようとしていたのだが
口内炎でお口が痛くて、「ニャッ・ニャッ・ニャッ」と
ぺっぺしていたのであった。
それが上記のように聞こえたらしい。

いやーびっくりした!
こないだの注射で少しまた食欲が出てきたフリット君、
お口の痛いのに負けず、頑張ってます。

  口内炎痛いの



先日のあおぞらの写真が思いもよらず好評で
「いい顔してるね」なんて言われると、
飼い主馬鹿な私は、もっと可愛い写真がなかったかと
つい、いそいそと撮りためた写真を探してしまう。
そしたら偶然、里親募集されてたときの写真が出てきて
しん、とした気持ちになってしまった。

いろいろ昔のことを思い出してしまう。
いろんな思いがこみあげてきてしまう。

そんなとき、一通のメールを頂いた。
そこのお宅のにゃんずが、
なんと、たいちゃんやビルマと同じ
「 埼玉40匹崩壊現場」出身なのだそうだ。
最近HPを立ち上げられ、私のサイトもリンクしてくださった。

ビルマに少し似た面ざしの、ふっくらしたでん助君を見て、
なんだか泣きたいほど幸せな気持ちになった。

以前、「金を出しゃあ、いくらでも買えるのに、
躾もできてない汚い猫をもらうやつの気が知れん」と、
たいへん下品なことを言ってきたオッサンがいた。

で、私の特殊な耳ではこれが、
「黒船さいうもんがはァ来たっていうだべが、
オラさいったいどうしたらええがよ」
というように変換されて聞こえ、
「一体いつの時代の人間だよ」と、その時は
時代錯誤なトホホぶりに ただ呆れただけだったのだが、
今、なにか無性にめらめらと腹立たしく、
そうしたオッサン達に「上のサイトを見ろ!!」と強く言いたい。


可愛いでん助くんや、美人なくろちゃんが、
あの糞尿まみれの地獄のようなケージに
生まれた時から数年にわたり、
数匹団子状態でずっと閉じ込められていたなんて
一体誰が想像できるだろう。

あの時、保健所行きの期限の迫る混乱した現場で、
命を救おうと奔走してくれた方たちがいたからこそ、
今、この子たちは生きている。こんなに幸せになって。
どんなにエエかっこしぃだの馬鹿みたいだの言われても、
やっぱり私は命が助かるほうがいい。
何もしないでたくさんの命がむざむざ死んでいくよりも
1匹でも多くの命が助かるのなら、
それが偽善といわれようと構わない。

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06/09/02「スローライフと不思議ちゃん」

 本日の登場人物

  マコ王子  りんちゃん ほか


不思議少女かりんちゃんは、
だいぶ元気を取り戻したようです。
具合の悪いときに、触ったり
病院に連れていこうと試みたせいか
警戒心が少し増しているそうですが、
「やっぱり、かりんちゃんはこうでなくちゃ!」
そうおっしゃる里親さんの言葉に強く頷きながら、
かりんちゃんらしさをきちんと見てもらえるのが
うれしくてならない私です。

さて、不思議ちゃんといえば、
やはりダントツでこちらのお方、マコ王子。

 
 ↑
この写真をアップしたかったのですよ、ずっと!!!
新しいタワーに挑戦する王子なんですが、
私にはどう見ても、
着ぐるみに入った人間にしか見えませんて(笑)

これは王子の最も不思議なところで、
ジャンプしないで「よじのぼる」んですよね、絶対。
特に足が悪いとかいうのではないのですよ。
きっと謎の過去に何か関係があるのでしょうけれど。

  登頂成功。凛々しい王子。

  王子、下界を眺める。

で、マコ王子のお宅の先住猫くん、キー君も、
これまた不思議ちゃんなんですよね。
キー君は皮膚炎悪化のため(お肌が弱いんです)
サマーカットは中止して、
里親さんにちょこっとカット してもらいました。

  キー君、まんまる。

私がいちばん驚いたのは、机の脚のところに、
自分の両足を直角にきちんと揃えて眠る癖。
里親さんは見なれている光景なので、
「いつものことですよ〜」なんておっしゃっていたのですが
もう私は目が点で、「どうしてどうして???」と
釘付けになってしまいました。
ああ、キー君かわいすぎっ。

  証拠写真。

わが家にも不思議ちゃんはたくさんいて、
筆頭もんち君は、最近私が歯を磨いていると、
洗面台のところで背伸びして、
「僕も、僕もー」と言いながら、
両手で歯ブラシを奪いにくるのです。
何かおいしいものでも食べていると思うのでしょうか。
もうかわいすぎて可笑しくて、
毎回歯磨き粉を飲み込みそうになってしまいます。

見えない何かとしょっちゅう交信しているクルリ君は、
お風呂上がりに、必ずふくらはぎを触りに来ます。
どうしてなのでしょうか??? 本当に謎です。

最近白髪が増えたのに、なぜか若返っているあおぞらさん。
お散歩、それもすっきり用を足した後、
猛烈にテンションが上がるんです。
今日なんか、うんPのあと、ハイジャンプしてました。
大丈夫なのだろうか、あおぞらさん?
かつて酷いフィラリアだった後遺症で心臓が弱いので、
あまりはしゃぎすぎると、ぜいぜいなりそうで心配なんですけども。

そして、りんちゃん。
夏の暑い日、パソコンに向かっていると
靴をくわえたりんちゃんがてってってって…と
目の前を横切りました。
「り、りんちゃん?」
唖然として声をかけると、はっとしたように
また、てってってって…と靴をくわえたまま
玄関に戻っていきました。

  いたずら中〜♪ 

その後玄関に行ってみると、片方のかかとがぼろぼろに…。泣。
犬のあおぞらはまったく齧り癖がないのに、
なぜか猫のりんちゃんはそれがめちゃくちゃひどいんです。
買ったばかりの毛布などひとたまりもありません。
油断すると、私の鞄も懇切丁寧に齧ってくれるので、
きちんとしまっておかなくてはなりません。
やれやれ、私より完璧頭のよい りんちゃんには
本当にやられっぱなしです。



そんなりんちゃんのおかげで、
これまで履いていた靴がダメになってしまったので、
この夏は素足にサンダルで過ごしました。

このサンダル、9cmのピンヒールのわりには、
柔らかくて履きやすく、とてもお気に入りでした。
少し前の私なら、全力疾走できない、
こんな非効率な靴を履くなんて
まったく考えられませんでしたが、
この夏は、なぜかそういう気分だったのです。

(ま、靴を選ぶ際、全力疾走できるかどうかを
基準にするのもどうかと思うんですが。
ルパン三世じゃあるまいし)

何がいいって、約10cm上積みされる視界の新鮮なこと!
誰にも気兼ねせず、好きなだけヒールのある靴を履ける自由!
おーぶらーぼ!

それでもって、このサンダルを履くと、
なぜだか動作がゆらゆらと、とてもスローテンポになるのです。
バスや電車が向こうからやって来るのが見えていても、
「ま、いっか次で」と、のんびりゆらゆら歩いていく。
そのぶん、かなり余裕を見て早めに家を出たりはしますけど、
なんだかこのゆったりさが心地いい。

映画「グロリア」のジーナ・ローランズみたいに、
ヒールでガツガツ走るのもかっこいいけど柄じゃなし。
この夏、終日シエスタのようなゆらゆら感は
かつて経験したことのないような甘美なもので、
本当に最高でございました。はい。

そんな夏も終わり、秋の靴を探さなきゃな〜。
今はまだ夏のしっぽを噛みしめながら、
今年の秋は、どんな秋になるでしょうか。さて。

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