トモロウが末っ子になったわけ

その2 夜更けにジタバタ

「誰か助けてあげて…」祈るような気持ちで何度も書き込みを読み直しました。やり場のない憤りを率直にぶつけるような書き込みに、投稿された「黒猫」さんと連絡がとれれば、まだ望みがあるような気がしました。

誰か、誰か…そこで私はゾッとしました。もしその「誰か」が掲示板を見なかったら? 残された時間は1日しかありません。明日掲示板を見たのでは、もう間に合わないかもしれないのです。


思わずレスを書きました。「まだ時間はあります。なんとか子猫を助けられませんか?」送信しようとする手が止まりました。「伝染病の疑いがある」…。

うちには5匹も猫がいるのです。もし取り返しのつかないことになってしまったら…。5匹の顔がぐるぐる頭の中をまわりました。私を信頼し託してくれた櫻井さんや、みつよさん、埼玉の現場から救出されたボランティアさんたちの必死の尽力もあるのです。

重い重い責任。一時の衝動で後先顧みず動いてよいものか。考えは堂々巡りで目がまわりそうでした。こんなとき頼りになる相方の父ちゃんは、なんということ、今日この日から海外に出かけていて1ヵ月の不在でした。


落ち着け、落ち着け…呪文のように唱えました。冷静に状況を考えなければ。限られた時間の問題、伝染病の危険、母ちゃんとしての責任、今私にできること…ああでも、どこの保健所かすらわからない、北海道や九州だったらどうしよう?しかも子猫は状態が悪そうです。私のように未熟な者がむやみに手を出して、かえって病気の子猫を死なせてしまうことになったら…

私には苦い苦い過去の経験がありました。

あっという間に、わが家の末っ子になったトモロウ。その不思議な魅力…

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