2003.4.26 殺処分現場の実態とは???



よく言われている様に、携わる人たちは、心に色んな痛みを抱えているのかも知れない。
しかし、実際のところは、どうなのだろうか??? 
美辞麗句が溢れていても、行動が伴わなければ、真の気持ちだとは思えない。
携わっている人たちは、自分たちの殺処分する犬猫数が、一向に減らない現実を改善する為に、実際に何を実践しているのだろうか?どんな努力をしているのだろうか? 
私は知らない、分からない。

犬猫を殺処分する事に対しての、感覚が麻痺しているのではないか?そう思える様な事例がある。

平成13年、東京都内在住の猫飼育経験の無い人から、保護した子猫5匹の里親探しの協力依頼を受けた。私は、里親探しのアドバイスをさせて頂き、そして、里親探し協力もすることになった。
数日後、その人からの電話が入った。小学生の息子の同級生の母親から電話があり、メスの子猫を1匹欲しいと言われた。嬉しい気持ちを抑えて、幾つかの質問をしたところ、不安になった。どうしたら良いんでしょうか?という内容です。
その方の不安に感じた事は、以下の点についてでした。

子猫を欲しい理由: 小学生の娘が欲しがっているから。
子猫の世話担当:  全て娘がする。 親は一切ノータッチ。
避妊手術について: しない。子猫が1才になったら、父親の勤める、東京都某所の動物愛護センターに持っていく。今までも、ずっとそうして来た。

動物愛護センターとは、長期収容をする場では無く、またその為のスペースも無く、年間数10万匹の犬猫を殺処分している所。その父親が持ち込んだ猫の殆どが、殺処分されている、と考える方が自然と言える。
自分の世話も一人前に出来ない小学生の娘さんに、子猫の世話を完全に任せる。
子猫が運良く育ち、1才になったら、父親が勤務する動物愛護センターに、繰り返し持って行く。
この事から、何を感じ取ることが出来るのか?

少なくとも私には、その職員が自ら犬猫の殺処分を実施していることに対して、その職員の妻が子猫の将来に対して、心を痛めているとは思えない。
その娘さんが、将来どんな心を持った大人へと成長し、そして、親としてどの様な影響を子供に与え育てていくのか・・・、不安しか残らない。
当然の事ながら、依頼者はその里親希望の申し出を断わった。
1匹だけ兄弟から離されるのが可哀相だと思い、ご主人を説得して、子猫5匹の内、3匹を自宅で飼うことにし、2匹を里子に出した。

平成12年、私はある男性から、子猫の里親希望の申し出を受けた。仕事内容について問い合わせたところ、都内某所の脳神経研究所に勤務し、猫を使っての動物実験をしている人と判明した。
その人の里親希望理由は、「自分では猫を飼った事が無いが、猫たちへの罪滅ぼしとして、子猫を1匹飼いたい。」とのこと。
私は、「罪滅ぼしを考えるのなら、あなたが実験に使った子猫、これから実験に使おうとしている子猫の中から、飼う猫を決めたらどうか?」と尋ねると。
「実験に使う子猫は、保健所から決められた頭数しか回って来ないので、数が足りない状態。だから、その中から飼う猫を選ぶ事は出来ない。」との説明を受けた。

一体、どういう事なのだろうか? 保健所に持ち込まれる子猫は、当日〜翌日に動物愛護センターで殺処分され、その数は、年間で猫の殺処分数の約8割近くを占める、というデーターが一般的となっている。
しかし、その実態は、裏で殆どの子猫が、各研究所に実験用として回されている可能性もあると言う事なのか?
その数をも含めた数字が、動物愛護センターでの殺処分数として、公開されているという事でもあるのか?

約3年前、TBS?「ゆたかの星」 という動物実験についての深夜番組を見た。
動物実験器具の販売業者が出演していたが、その中で特に衝撃を受けたのは、「生きた猫用のギロチン」 だった。猫が死亡した直後よりも、生きた状態からすぐに新鮮な血を採取した方が、実験結果をより正確なものに出来るという・・・確かそんな様な話だったかと思う。
私は、動物実験の実態は分からない。しかし、私は、以下の想像をする。
実験には、色んな目的がある。それぞれの目的ごとに、実験に必要とされる猫の条件も、それぞれに違う。
だから、実験対象から外される猫は、極々少数である。
実験に使用される猫の中で、1回限りの使い捨て状態となっている場合も少なくない。
その実態の下では、猫の数は幾らあっても足りない。
だから、各研究所は、保健所から決まった数の猫しか入手する事が出来ない。
足りない猫数は、里親詐欺などの形態から入手している。のではないのか??? と。
勿論、私は里親希望の申し出を断わった。

こんな事もあった。里親希望を下さった方とお話をして、平日に会社から休みを取り、ご夫婦で動物愛護センターに足を運び、譲渡講習会を受けた後に、一番殺処分数の多い生後1ヶ月未満の子猫を2匹貰って頂くことになった。しかし、センターからは、子猫の譲渡を拒まれた。

「ギャング猫」 = 生後90日未満の子猫は、1匹で飼われると、大きくなっても社会性が身に付かず、噛み加減などが分からない為、飼い主を傷だらけにする=凶暴になる。
また、模範的な飼い主を増やす為に、1人1匹を奨励している。
だから、生後90日未満の子猫の里親希望者がいても、譲渡の対象外。1人に付き、譲渡は1匹まで。
これが、拒まれた理由だった。

出産直後から人の手で育てる子猫であっても、必ずしもギャング猫になるとは限らない。
複数飼いの環境、先住猫のいる環境であれば、子猫は母猫がいなくても、他の猫たちとの関わりの中から社会性や様々な事を学び、ギャング猫とは無縁で育つものです。

センター側とは、再三に渡り話し合いを進めたが、結局は平行線に終わった。
動物愛護センターでは、子猫は当日〜翌日に殺処分され、その数は年間で猫の殺処分数の約8割近くを占める。折角、責任感ある里親さんを自信持ってお勧めしても、上記の理由から、譲渡を拒否されてしまう。
一方で、これらの課題もある。これらの事から、何を感じ取ることが出来るのか?

動物愛護センターに勤務する職員は、所長さんをはじめとして、ほぼ全員が獣医資格を持つ。
しかし、少なくとも私には、猫の命を重んじ猫の幸せを願う、それらの言葉の数々と、現実の姿勢などとの間には、矛盾をしか感じ取ることは出来ない。自ら犬猫の殺処分を実施している職員たちの、犬猫の殺処分を減らしたいという意欲をも感じ取る事は出来ない。
外部からでは、分からない事は多々ある。現状改善の為には、まずは内部から変わる他は無い。
動物愛護センター内部からの、正確な情報の公開、現状改善の為の積極的な取り組みに、期待をしたい。
同時に、民間の1人1人の意識も、変わっていかなければならない。


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